投資家は、未来へのヒッチハイカーだ。

起業家のつくる事業は、未来へ行くための車だ。
未来を見通すビジョンは、その地図だ。
そして投資家は、その車を走らせるためのガソリン、つまり資金を持っている。

僕はガソリンの代わりに、起業家の車の助手席に乗せてもらって、
ヒッチハイクで未来へ行く。

未来とは、誰も行ったことがないから未来だ。
地図が間違っていて、途中で道に迷うこともある。
車もエンストもするだろうし、荒れ地を走ればパンクだってするだろう。

僕はトラブルには慣れっこだ。
真っ黒な煙をあげながら、最悪の燃費で、ゆっくり正確に未来へ進む車や、
あまりに速すぎて、2周くらい先の未来に行ってしまった
スーパーカーにも乗せてもらってきたからね。

「地図はあるけど、車はまだガレージでつくっている途中で…」
もしよかったら、ガレージを見せてくれないか?
僕は車をつくるのも好きなんだ。

それほど正確な地図がなくたって構わない。
行ってみないと分からない旅も、
目的地に着くまで降りられない旅も慣れっこだ。

起業家と投資家は、座っている席が違うだけで、実は同じ旅をしている。
それは、もともと持っているものが違うからなんだ。

起業家の近くで、同じ風景を見て未来へ行くのが、僕は好きだ。

壮大な旅は人を偉大にする。
助手席から見える起業家の顔は、旅の中でみるみる変わっていく。
走り続ける自分の車に信頼を、
自分の地図に自信を得て、どんどんいい顔になっていくんだ。
助手席は、起業家のいい顔を誰よりも近くで見られる特等席だ。

目的地に着いて起業家が最高にいい顔をしてる時、僕は隣にいない。
僕はまた他の車を待って、旅を続けるんだ。
目指した未来に到着したら、もうそこは未来ではなくなっているからね。

それは起業家にとっても同じこと。
起業家もまた、走り続ける。

「また未来のどこかで、いい顔で会おう」
そう言って僕たちはまた次の未来へ旅をするんだ。